当時ROOM810は「工事部門」「ラジオ部門」「デザイン部門」の三部門構成。売上の比率は圧倒的に「工事部門」にあり、いずれもっと店舗やオフィスをゼロから創り上げるような仕事がしたいと思いながら、エアコン設備をはじめとする各種の工事で売上を立てている状態だった。
最も比率が低い「デザイン部門」は齋藤の画力を活かして雑誌のイラスト依頼を受けたり、細々としたグラフィックが主で、「これはROOM810でデザインした」と胸を張って言える、インテリアデザインの実績は1〜2件。
その状態で入社一ヶ月の島がホームページの刷新を決行。
「ROOM810は総合デザイン会社です」という見出しをトップに据えて、「今日からROOM810はデザイン会社」「ホームページは少し盛り目で自己プロデュース」と言い出す。今では名実ともにデザイン会社だが、当時代表の丸山は「うちはデザイン会社なの?もっとプロデュース会社とかのほうが、正直ピンとこない」という感想を漏らしていたという。