2020年 株式会社ROOM810
齋藤悠 大宅真理:
インテリアデザイン・設計
創業43年、老舗のベーカリーが初のテイクアウト、ドリンク販売に挑戦
先日プレスリリースも打った、助成金を使った飲食店の業態転換(テイクアウト開始)による店舗改装が無事竣工致しました。
新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けている飲食店に向けて、既存のファサード部分にテイクアウトカウンターを設置した事例です。
【BEFORE】
設置されている自動販売で、お店の存在感が出しづらく、店内の様子もうかがえません。
また、店内へのアプローチ部分に急なスロープがあるため、出入りの際足元に注意が必要でした。
【AFTER】
【今回の改修箇所】
・ファサード既存自動ドア及びサッシ撤去
・新規テイクアウトカウンター設置
・新規片開きドア設置
・外部アプローチ床
・右側既存サッシ枠塗装
【ポイント①テイクアウトカウンター】
自動販売機で隠れてしまっていた左側サッシ部分をテイクアウト対応カウンターへ。
新しい明るい雰囲気のカウンターは、腰部分にやさしい印象の木調ヘリンボーンを採用し、ノスタルジックであたたかみのあるお店の雰囲気を壊さないような仕上がりを目指しました。
大きめの開口を設けることで、お客様との距離感を保ちつつ、ソーシャルディスタンスも取れるため、これからの時代には欠かせないサービスになってきています。
新しい両開きサッシカラ―をダーク系にすることで、デザイン全体が引き締まり、まとまりが出ます。
カウンター天板も折りたためる仕様にすることで、営業時間外はサッシを閉めればコンパクトになります。
【ポイント②木製ドア】
テイクアウトカウンターのデザインに合うよう、お店入口扉も同系色の木製扉へ変更しました。
幅広い年齢層に対応できるよう取手バーは長め、出入りの際の沓跡を考慮し、下部にキックプレートを取付。
また、ガラス面を大きくとることで、店内の雰囲気がうかがえ、通行人のアイキャッチ効果も期待できます。
【ポイント③バリアフリーなアプローチ】
ファサード手前の段差を解消し、フラットなユニバーサルデザインへ。
創業当初から長年お店を利用してくれているお客様にもやさしい空間に生まれ変わりました。
【ポイント④ほっこり休憩ベンチ】
外部をフラットにし、アプローチの床を綺麗にした結果、以前よりお店の前にスペースが生まれたので、ベンチを設置しました。テイクアウトしたコーヒーを座って待つことが出来たり、購入した煎れたてコーヒーと焼きたてパンを楽しめるちょっとした空間に。
【ポイント⑤お店のデザインに合わせた新しいロゴ】
助成金を活用し、テイクアウト用の販促物も展開しています。
今までのお店の温かい印象は残しつつ、カジュアルで親しみやすさを感じられるようなデザインを目指しました。
テイクアウト商品にも、ロゴスタンプ、ロゴステッカーでお店の「顔」がバッチリです。
今回お店を改修したことにより新しいお客さんが増えたり、長年お店を利用してくれているお客様も、パンと一緒にコーヒーを購入されたり、お店の方々にも喜んでいただきました。
朝早くからオープンしているということで、朝のコーヒーとパンとして買っていただくお客様が多いようです。
今後も、コロナ禍の状況はまだまだ変わらない中で、助成金を使った業態変更など、ご検討の方はぜひROOM810へご相談ください。